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ミネラルの現状

ヘルスケアの知識(ミネラルの知識)

4. ミネラルの現状

現代の私たちに一番不足している栄養素は、ミネラルとビタミンだと言われています。五大栄養素のうち蛋白質、脂肪、炭水化物は普段の食生活から十分に補うことができますが、ミネラルとビタミンは、今の食品からは充実させることが難しい現状があります。
その中でも特に現代人に不足しているのが微量ミネラルと超微量ミネラルです。

水道水とミネラル・ウォーターに含まれるミネラル

本来、自然の水には多くのミネラル成分が含まれます。しかし、現在の河川や湖の水質汚染はいまだ深刻です。日本の水道水は厳しい基準をクリアしており世界で最も安全だとまで言われています。その誇るべき日本の浄水技術を持ってしても汚染された水を浄水する過程で溶け込んでいるわずかなミネラルもほとんど取り除かれてしまいます。
では、市販されているミネラル・ウォーターはどうでしょうか。確かにミネラルは含まれていますが、ペットボトルの表示を見てもわかるように、カリウム、カルシウム、マグネシウム、ナトリウムの主に4種類しか含まれていないことがわかります。この4種類は水に溶けやすいミネラルであり、他の多くのミネラルは水に溶け難いので含まれていないのが現状です。
しかし、水に溶けない微量または超微量ミネラルこそが現代人にとって不足しているミネラルです。

野菜のミネラル不足

現代の生活習慣病の原因の一つは、昔は食品に含まれていた栄養素が今は減少してしまったからだとも言われています。
現在、生産されている野菜に含まれるミネラル分は、約50年前に比べて約3分の1から数十分の1まで減少していると言われています。大量生産や品種改良を進めてきた現代の農法による化学肥料や農薬により、土壌に含まれるミネラルや他の栄養分が急激に減少し、土壌の環境が劣悪になってしまった結果です。

また、野菜に限らず生物は、それ自身が生育するために必要なミネラル分しか吸収しませんし、野菜の種類によって吸収するミネラル成分が一部に偏っています。従って、人間が野菜からバランスのよいミネラルを必要量摂取するためには、多量の野菜を大量に食べなければならず、容易なことではありません。

食品添加物によるミネラルの浪費

私たちが普段食べている食品には農薬、食品添加物、化学調味料など多くの化学物質が含まれており、私たちが生きていく上で、もはや避けられないのが現状です。
一般的な日本人が1人が1年間に摂取する化学物質は驚くことに、農薬が4kg、食品添加物も4kg、およそボーリング玉2個分に相当すると言われています。当然のことながら農薬4kgを一度に摂ったら生命の危機ですが、毎日少量ずつ摂取しても生きているのは、前述のキレート作用のおかげであり、体内に存在する微量なミネラルのおかげであると言っても過言ではありません。しかし、十分にミネラルを摂取していない状態では、キレート作用も完全には働きません。野菜に含まれるミネラル分が少なくなり、また、そのせっかく摂取したミネラル分も食品添加物のキレート作用に大量に使用されてしまい、慢性的なミネラル不足状態に陥ってしまっているのが典型的な現代人とも言えるのではないでしょうか。

単一ミネラル・サプリメントの危険性

骨粗鬆症防止のためにカルシウムのサプリメントなど摂り続けている方が多くみられますが、カルシウムの摂取は、マグネシウムとの調和が必須であり、カルシウムだけの摂取ではマグネシウム不足となり、骨に含まれるマグネシウムが溶出してしまいます。
単一のミネラルだけを摂り過ぎると、いくつかの弊害さえ生じかねません。
人体には、多種類のミネラルがバランスよく配合されて有効に働きます。

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